テクノロジーの活用を示す造語として「〇〇 Tech(テック)」という言葉はさまざまな分野で流行しています。このように今やどの分野でもIT技術の活用は欠かせないものとなりました。ITと縁がないと思われる農業においても例外ではありません。
今では農業の現場でIT技術を導入することは必要不可欠な状態になっています。農業は高齢化によって深刻な人手不足となっており、担い手が減っています。高齢化についても問題になっています。農業従事者の平均年齢は上がり続けており、平成22年の段階ですでに平均年齢66.1歳と高齢化にある状態でしたが、平成30年には66.6歳とさらにあがっています。慢性的な人手不足に加えて高齢化が進んでいる農業の現場でITの導入によって得られる効率化が必要不可欠なのです。
農林水産省が発表している「農業労働力に関する統計」というデータでは、農業人口は平成22年からだんだん減っており、平成30年では過去8年で約85万人減少したとされています。
最近いろいろなところで耳にするスマート農業という言葉ですが、農林水産省によると「ロボット技術やICT等の先端技術を活用し、超省力化や高品質生産等を可能にする新たな農業」と定義されています。海外では、「スマートアグリカルチャー(Smart Agriculture)」「スマートアグリ(Smart Agri)」「アグテック(AgTech)」「アグリテック(AgriTech)」などとも呼ばれています。ITや産業機械は、劇的な私たちの暮らしを変えてきました。家の電話は携帯電話になり、計算機はパソコンへ、さらにパソコンはスマートフォンへと、技術の進歩に合わせて機能も形態も変化し続けています。農業の分野でも、くわによる手作業からトラクターや耕運機などの機械を導入して力作業は楽になりました。コンバインやトラックを使って収穫した作物の運搬も省力化や自動化が進みました。しかし、まだまだ人間でないとできない作業も残っています。今後はそうした作業がスマート農業として担っていくことが期待されています。先進技術を活用した取り組みはさまざまな分野で進んでいます。ソリューションや最新の製品も次々と誕生しています。その中でも農業分野ではこれまでITやICTとあまり縁がないと思われてきた分野ではないでしょうか。それゆえに導入が難しいのではないかと考えられてきました。しかし、ここ数年でその流れは一変し、一気に導入が進んでいます。規模にかかわらずスマート農業は急速に拡大していくでしょう。
IoTエンジニアはあらゆる分野で需要が高まっていますが、スマート農業の分野でもその活躍が求められています。さまざまな機器をインターネットにつなげることでこれまでにない新たな価値を見出すことが可能になります。
MOREIoTを活用したスマート農業の事例として、千葉県の水管理システムを紹介します。IoT技術を使って水田の給排水の遠隔操作と自動制御を可能にし、わざわざほ場へ行かなくても水位の確認や給水ができるようになりました。
MORE農家の高齢化が進むに伴い後継者問題と深刻な人手不足に陥るなど、さまざまな課題を抱える日本の農業。ITを駆使したスマート農業は、農作業を省力化・効率化・自動化するなどして、日本の農業の課題解決に取り組んでいます。
MOREIoTエンジニア、データサイエンティスト、ドローン操縦士など、ITを活用するスマート農業の実現にはさまざまなITエンジニアが活躍しています。エージェントを活用すればフリーランスとして仕事を探すことも難しくありません。
MORE農業分野でもビッグデータ活用は熱い注目を集めています。気象データなど自然環境、作物の状態など、農業技術に関わるあらゆるデータをさまざまな技術を使って集積・分析することで、農作業の効率化と生産性向上が期待できます。
MOREスマート農業は、ITを活用した新しい農業のスタイルとして注目を浴びています。ITの技術は、農業にどのような変化を与え、日本の農業の課題をどのように解決することができるのでしょうか。スマート農業の概要を解説します。
MORE