農林水産省が推進しているスマート農業によって、農業用ドローンを導入する農家さんが増えています。農業用ドローンは種まきや作物の確認、害虫駆除や農薬散布までおこなうことができます。あるデータでは、今後ドローン操縦士が14万人必要になるとの試算もあります。農業分野に限っても2万4千人のドローン操縦士が必要とされていて、今後ドローン操縦士の求人が増えてくることでしょう。
農薬散布などをおこなう農業用ドローンを操縦するのに免許や資格は必要ありません。ドローンを操縦できるスキルがあれば誰でも作業することができます。とはいえ、ドローン操縦を仕事にするのであれば、農薬散布の講習を受講していたり資格を持っていたりする人のほうが農家さんから信頼してもらえるでしょうし、ドローンの飛行申請には飛行経験が必要なので、民間の講習を受けていることが求められます。
農業用ドローンによる農薬散布申請は、2019年7月に空中散布等における無人航空機利用技術指導指針が廃止されたため、認定や申請も廃止されました。しかし、危険物輸送と物件投下にあたるため国交省の承認を得るための事前申請が必要になります。飛行場所を管轄する航空事務所か地方航空局に飛行承認の申請をだします。その際、申請書と操縦者、体制が安全確保の基準に適合していることを証明する書類や資料が必要になります。資格や免許は不要ですが、このように関連する法律を熟知していなければ農業用ドローン操縦士にはなれないでしょう。
日本は温暖で雨が多く害虫が発生しやすい環境のため、農薬散布は必要不可欠です。農家の人材不足や高齢化を考えると、農業用ドローンの活用は大きなメリットがあります。代表的な農業用ドローンでは、10分のフライトで1ヘクタールに10リットルの農薬を散布することができます。人がやると1時間以上かかる作業が、このドローンを使うと10分で済むので非常に大きなメリットがあるといえるでしょう。また、コスト面でも従来の無人ヘリコプターに比べるとドローンはとても優れています。無人ヘリコプターは、初期投資で1千万円はくだりません。対して農業用ドローンは、100万円以下で購入できるものもあり、維持費もほとんどかかりません。コンパクトで持ち運びが可能な農業用ドローンは、無人ヘリコプターでは難しい場所でも農薬散布ができ、操縦もそれほど難しくないので、今後も益々普及していくでしょう。スマート農業が推奨されていることをみても、今後農薬散布をおこなう農業用ドローン操縦士の求人は増えていくことが予想されます。
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